ゆとりの始まり 3

技術がゆえ、それは完成され
完成されてもなお、未完成の場合がある。

無理な発想から繰り出されるステンドは
時に、そのステンド特有の製作工程ゆえ
組み立たない場合もある。

自分が積み重ねた技術の上に
完成させるのだか

時として
そのデザインは、自分の技術では補えない事がある。

手持ちの技術で上手く「まとまる」のを
私は好まない。

美術展の師は、始めて私の作品を前にした時
『造形』を求めた。

そう、ステンドグラスではなく『造形』

私は楽しかった。

『何でもありだ!』と思った。

しかし「何でもあり」なはずのデザインは
更に私に技術を要求した。

その美術展での師は、私の仕事場まで
足を運んで下さった時おっしゃった。

『上手くなるなよ』

この仕事を始めたばかりの私には
当時、理解出来なかった言葉だった。

上手くなる事のどこがいけないのだろう…

しかし今は
その言葉の挿す意味が解る様になった。

作品は

『生き物だ』

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