原点回帰と『自然体』15

文献でしか拝見した事のない
ステンドグラス黄金期とよばれる時代に
活躍した方々の話を懐かしそうに話す。

天使に抱かれて

その方の話す目は
ステンドグラスを
大切に思う気持ちが伝わってくる。

その時代の話を直接、
生の声で聞く機会に恵まれる事があるとは
正直思ってもいなかった。

同じ仙台に
こういった形で
製作活動をされていた方が
いらっしゃったのかと
驚いた。

お招きいただいた
その方のお宅で
奥様にお茶をいれていただいて
過ごした時間は
とても楽しかった。

そして私の中にステンドの時代軸が
はっきりと立ってきた。

「時を越えて繋ぐもの」

技術も想いもみんな
時代を超えて私の心に入ってきた。

やはり、私はまだまだ
ステンドの入口にしか立っていない。

その方の話を聞かせていただきながら
自分の行く先を痛感し

ただただ

自分が前に進むために学ぶべきことが
まだまだ多いのだという事を

その方の優しい瞳の奥に
感じてきた。

「後学のために」と
招き入れて下さった工房で
使い込んだ工具や道具を見せていただき
鳥肌が立つほど興奮した。

私もよっぽど
ステンドが好きらしい(笑)

ステンドにはジャンルがある。
流派とまでは言わなくても
師匠によって道具も手法も変わる。

それはこの業界はごく普通のこと。

おまけに私の場合は
興味本位から
なんでもかんでも自分で手掛ける事が多く
師匠から受け継いだ技術の他に
たくさんの独学の技術を持つ。

だからこそ
いい意味でも悪い意味でも
ありえないほどの我流だったりする。

ので

よそ様の工房は宝箱である。

そこには私の興味のすべてが
詰め込まれている。

結局、夕陽が傾き始めたので
失礼してきたけれど
時間が許せばいつまでも
いつまでも居たかった(笑)

帰り際、奥様が
「私はステンドはよく分からないから
是非またいらしてステンドの話をして下さいね」と
おっしゃって下さったことが
とてもとても嬉しかった。

この出会いにとても感謝してしまう。

あんなやさしい瞳で
ステンドを話せるような
そんな年齢の重ね方をしていけたらと
思わずにはいられなかった。

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