河北新報 夕刊 2005年(平成17年)1月20日(木曜日)
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流行超えた表現追求
ステンドグラス作家 富松久恵さん(35)
自然などを題材に、独創性を追い求める。持ち味の一つが「躍動感」を抱いた作品だ。
「他人が簡単にはまねできないものを作りたいんです。
制作に集中しているとき、まるで自分の中に天から降ってくるように浮かぶイメージがある。それをそのまま表現することで、作品に躍動感を与えられるのだと思います」
華麗、荘厳というステンドグラスの一般的なイメージを打ち破ることもある。例えば、栃木莫術展で入賞した公募展デビュー作の「水の廻(めぐ)り」。モノトーンの柱状のオブジェで、天界の水が雨になって地上に降り注ぎ、気化して雲になって天に戻る、という水の循環を表現した。
「月」をテーマにした作品も多い。「宇宙を構成する大事な存在であり、その神秘性に引かれます」。さまざまな
月のイメージを表したランプたちが、内部からライトの光を浴びて奥深い味わいを醸し出す。
ステンドグラスとの出会いは、中学三年の夏休み。近所の女性から材料と道具を借り、自由研究の作品に壁掛けを作った。高校卒業後、仙台市内の会社に就職。通勤の途申、ステンドグラス作家・宍戸秀一さんの教室を見つけ、飛び込んだ。
宍戸さんの個性的な作風に共感。「シンプルで、十年たっても流行遅れにならないものを生み出したい」という気持ちを強くした。
八年の修行を経て、ガラス雑貨とステンドグラスの店を開いた。「こだたりの強い自分の作品が受け入れられるかどうか、まず一年、やってみよう」。そんな気持ちで始めた店は、根強いファンを得る。
新築住宅の飾り窓や贈り物用のランプなど注文が次々と舞い込み、完成まで半年待ちということもある人気ぶりだ。
開店十周年を迎える二年後に、本格的な個展を開くのが当面の目標。「もう少しステンドグラスの概念を壊してみたい。金属溶接などガラスを引き立てる素材の加工にも挑戦して、ハードな作品を作ってみたい」と構想を広げてい
る。
(生活文化部・藤原陽)
とみまつ・ひさえ 1969年仙台市生まれ。宮城県工業高卒業後、表面処理加工会社に勤務。89年宍戸秀一さんに師事。97年仙台市太白区東中田に「愉快なガラスたち」022(306)6407を開店。教室も開いている。04年から栃木県美術展審査委員。仙台市太白区在住。
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紹介記事 |
仙台闊歩 2007年9月号 の記事 |




